82の誕生日を迎える前に、父が亡くなりました。
数年前から骨粗鬆症が酷く、病院通いやら骨折やら入院やらを繰り返し、ここ1年ほど自宅に帰れていなかったので覚悟していたことでした。
こうなってみてわかった、身近なひとの最期に向けての準備についての話です。
- 話しておけばよかったと後悔していること。
食べられなくなったときにどうしたいか、どこまでの延命治療をしてほしいか、ちゃんと話せればよかった。
父は一度ひどく骨折して体が思うように動かせなくなってから、痴呆が急速に進みました。
そのため上記についてきちんと話していなかったのです。ある日お医者さんから、嚥下機能が落ちているため、口からの栄養摂取では足りず、経管栄養(胃ろうや経鼻経管栄養)についての意向を聞かれました。
父とそういった話を一切していなかったため、三姉妹の話し合いで経鼻経管栄養に決めましたが、本人が鼻に入れたチューブをずっと不快に感じているように見え、最後まで気になっていました。 - 確認しておいてよかったこと。
保険の証書や銀行の通帳、判子や実印、実家の建物絡みの書類について、ほとんど情報を持っていたので手続きが進めやすかったです。
それでも後から加入していたことを知った保険もありましたが。 - 決めておいてよかったこと。
生前から葬儀屋さんを決めており、最期のほうは家族が葬儀屋さんの緊急連絡先を持ち歩いていたため、息を引き取った後スムーズに進められました。
実家の隣が葬儀屋さんで、祖父母のお葬式もそこにお世話になったこともあり、お通夜や告別式のスタイル(家族葬なのか人を呼ぶのか等)は共通認識があったのも、手間がかからずよかったです。 - 準備してくれて助かったこと。
父がまだ動けるうちに、遺影と「いざという時に知らせてほしいひとリスト」といただいた年賀状の束を一か所に保管してくれていたのが助かりました。
亡くなった後、仏壇の引き出しから出てきました。リストはまだ書きかけだったようで、情報不足で連絡がつかない方もいらっしゃいましたが。名前・住所・電話番号・メールアドレス・間柄まで残してくれたら完璧だと思います。
年賀状や個人間のメールのやり取りが減っている昨今、これからどのように準備していくのがいいのか想像がつきませんが。
身近なひとが亡くなると、ある程度準備をしていてもバタバタするものですね。
関係者一同ができるだけ心穏やかに気持ち良く最後の見送りができるよう、終活のヒントになればと思います。